読んだ本の記憶と記録

小説を読みます。読んだ感想を垂れ流します。

天祢涼『あの子の殺人計画』 想定と全く違ったオチ!これは見破れない

どうも、ピコです。

天祢涼『あの子の殺人計画』読み終わりました。ブログ立ち上げたはいいですが、仕事が忙しかったり体調が芳しくなかったりで、遅くなりました。

 

 

 

 

『あの子の殺人計画』 

あの子の殺人計画

あの子の殺人計画

  • 作者:天祢 涼
  • 発売日: 2020/05/22
  • メディア: 単行本
 

 ↑これ

 

天祢涼の『希望が死んだ夜に』から続くシリーズ2作目。『希望が死んだ夜に』は去年読んだ本の中でも5本の指に入る好きな作品だったので、文庫派ですが予約して買っちゃいました。

 

↓『希望が死んだ夜に』はこれ

希望が死んだ夜に (文春文庫)

希望が死んだ夜に (文春文庫)

  • 作者:涼, 天祢
  • 発売日: 2019/10/09
  • メディア: 文庫
 
 読む前に

感想書くのに読む前に、ってなんやねんですが、何度も言いますが、『希望が死んだ夜に』めちゃくちゃ好きなんですよね。貧困と現代社会の闇、それとミステリーを掛け合わせてとても考えさせられました。今回読む前に、シリーズ物ということで高い期待を持ちながら、その反面「前作越えられるか…?」といった不安もあったのは事実です。もし読む前にココを見ていられるあなた!大丈夫ですよ!

感想

今回は《虐待》がテーマです。特に自分に子どもができてから、虐待がテーマの本ってなかなか生理的に受け付けなくなったんですよね。前作の貧困についてもそうですが、丁寧な描写で頭の中で容易に映像化できてしまうので、とても胸を締め付けられる思いで一杯になります。ですが、リアリティとエンターテインメントの両方を失わず、その隙間を真っ直ぐ進み、後半は猛スピードで駆け抜ける展開は、前作と同じく胸が締め付けられながらも、頁をめくるが止まらない、そんな作品でした。

特に解決に向かう後半ですが、とてつもないドライブ感で、読む前に感じた不安は杞憂に終わりましたね。最後は涙が止まらず、とても良い読書体験でした。

 

なんにしても、これ書くにはもの凄い構想と情報集めが必要じゃないです?こんなおもしろいものに出会わせていただいて、天祢先生には感謝・脱帽です。

前作と比較して

前作は貧困に係る描写、地獄から更に下の地獄へ突き落とされる描き方素晴らしくよかったですが、今回はどちらかというとミステリの方に重きを置いておられた印象ですね。帯に『あなたは絶対に見破れない』とありますが、これは見破れませんね…違和感のある描写は散見しますが、2回目読んで、「えっ!?これも伏線だったの?」と驚くほど綺麗におさまっています。締めに説明?解説?がありまして、それもまた丁寧でとても良いです。

 

ほんと素晴らしく救いようのないモノ書くなあ…ぜひ続編希望です。『貧困』『虐待』とくれば次なんでしょうね?書くの大変だろうなあ。

おすすめポイント

二度読み必至!後半の怒涛の展開を是非

虐待がテーマですが、苦手は方も(きっと)大丈夫

虐待について

※センシティブな話題故、自分の考えについては明記しません

 

感想から外れますが、読んでいる最中に虐待についてとても考えさせられました。

パワハラとかだとよく「されている側がそう感じたらパワハラだ」なんて言うじゃないですか。いじめとかもそうですかね。

 

でも虐待って、している方もされている方も虐待だと認識していないケースってとても沢山あると思います。思い込まされている?洗脳されている?であるとか。虐待している方もその認識があるのとないのではどちらの方が多いんでしょうね。どこまでが躾でどこからが虐待かの線引きが難しいってこともあると思います。

 

『虐待されて育った子は、自分の子に虐待してしまう』はなんとも言えませんが、そういう傾向にあるのは事実らしいのでそうなんだろうなあと思います。悲しい。我が子にそのような思いをさせないようにします。くらいしか言えない、なんてまとまりがない文章なんだ。

雑記

  • 記念すべき(?)感想1つ目。ああ感想を文字にして垂れ流すの楽しいな。マジで一切読み返して推敲していないけど、こんなんでいいのかな。
  • あらすじとか載せたほうがわかりやすいと思うけど、写真とか引用とか著作権的にどうなんだろ?調べたら出てくるだろうけど、面倒だから本当に思ったことだけつらつらと書いてみました。

 

では、ピコでした。